日本語の

不思議な言い回しのホントの意味

 

3)煙に巻く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3)煙に巻く(けむにま
 良く耳にする言葉だけど、いろいろ普段使わない言葉や、言い回しをもちいて、聞いている相手が何のこ
とか的確に判断できないようにする時、「煙に巻いた」とか「煙に巻かれた」と言いますね?
 
でも〜、これってなんだか変だよねー。いったい、どうやって、何を煙に巻くのかい?
大体だ、気体の煙に何かを巻くなんて、とてもできそうにない。
 
 答えのヒントはだ、「巻く」の字がまず当て字だということ。結論から言うと、漢字を用いるなら、「間く
が適切でしょう。「間く」という表現,、表記は現在は見かけません
この意味は「ある場所に所在さす」こと、もしくは、「場所を占める」ことを意味します。「ま」は現在でも
「場所」の意味でつかわれてますよね。
ついでながら、「る」、「す」という言葉は現在でも使われているでしょ? また、別項でご紹介します
が、「こちらにおす方をどなたと心得る!?」なんてセリフもあったでしょ。また、いまではあまり使われ
ませんが「おる<をまる>」という言葉もあるでしょ?
先ほど説明したように、「く」という言葉は「ある場所に所在さす」ことです。
「たねをく(種を播く)」のも同じ。「ここに大根を作ろう」という場所に大根の種を播くのです。
 このことを理解した上で、「煙に巻く」を考えると、その意味は「ある人を煙の中に」ことを意味
することになります。
 
 でもやっぱり変だぞ?そう気がついた君は偉い。「煙」も当て字なんだ。
 じゃ、「けむてのはなんなのだ?
これへの回答はかなり解説がいる。詳細は別途、解説するが、結論から言うと、日本語では「」というもの
は「ものの」にあるように、何か「正体不明の、霊感的な事象ないし感覚を意味する」。
「けむ」は何か「よくわからない、心霊による察知」ということになる。「」は「うむ(生む)」の「む」と同じで、
「生ずる」ことを意味する。
  「け」とか「か」という言葉は「そんなことあるっ?」とか「んがえよう!」と使われるように、「疑念を
もって考えること」を意味する。分類好きの文法の先生は「は疑問助詞」なんて言ってたか?
 「けむ」は「頭の中で考え()、発想した()こと」になる。とすると「かむ」というのもあってよいよね。
そっというとね「かむ」の名詞化したものが「かみ(神)」ということになるんだよ。こうやって考えてると
日本語を発明した人たちは哲学者だったよねー。感心する。
 
 結論はだ、「非論理の世界に置く」ことが「煙に巻く」の本来の意味だよ。
 
 えっ!?もともとそういう意味だ?まいった。
 
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