日本語の

                不思議な言い回しのホント意味

リストのペイジに戻る

コンテンツ左
100)じゃま(邪魔)
「そこどけー、じゃまだー」なんてセリフ、時代劇かなんか見てると出てきますよねー。で、漢字で書
いてあるんで、漢語かと思ってましたが、漢語ではなく日本語なんだと知りました。ということで「邪魔」
というのは当て字で、「じゃま」の意味を考え直すことにしました。
元々は日本語の「やま」に漢字「邪魔」を当てたと考えられ、それを構成漢字の読みに合わせ「じゃま」
としたものでしょう。ではどういうことを意味するんでしょうか。
例によって、語彙要素の概念から考えていましょう。
「や」:由来はまだ研究中ですが、
その一つは、おやじ(親父)にあるように、上に立って、養う、擁護、庇護することを意味します。
「やしなう<やしなふ>(養う)」の「や」も同じ。
もう一つは、やま(山、耶麻)にあるように、上を覆うものを意味します。「かや(蚊帳)」もその一つ
(参考)現代語の「やま」は漢字の「山」をあてた為に変質してます。漢語の「山」に相
当する日本語は「たけ(高、嶽、岳、丘、岡)」です。槍ヶ岳、穂高、八ヶ岳、・・・。
富士山は「冨嶽:ほたけ=火の山」。
「いや(嫌)」の「や」も同じ意味で、「い」を覆うことを意味します。「い」は生き様のよ
うに生命力、意気込みを意味します。それを抑えることが「いや」の原義です。
拒絶、拒否を意味する語彙要素となっています。元々は、幼児が自分の意に反すること
に対し「やー」とか「いやー」と悲鳴を上げていることによると考えられます。
 
「じゃま」の「じゃ」は上記の抑制、拒絶を意味すると考えられます。
 
「ま」はたびたび説明してますが、
その一つは現代語の「目」なのですが、展開されて目線、視野を意味します。「見える」の原点は「目る」
ですが、そのものです。(現代でも、日常生活では「める」と使う地域が多数あります)
その二は、目の前に広がる様を意味することになり、「場所」、「間」を意味するようになています。
 
以上でお判りでしょう。「じゃま(邪魔)」は「ある場所を覆う」もしくは「目線を遮る」ことを意味す
ることになるわけです。で、「じゃまだー、そこどけー」というセリフになるわけです。
言いたいことは「邪魔」は漢字で表現されているけど、れっきとした日本語という事です。
 
以上
本文
コンテンツ右

inserted by FC2 system