日本語の

          不思議な言い回しのホント意味

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110)とおりあめ<とほりあめ>通り雨
これって、よく使われる言葉ですねー。今年は熱暑とその気圧配置の関係で、関東地方は断絶
的な、局地的な雨がたびたび降りましたね。日照り続きだったんで百姓は大喜びです。
降り出したなーと思っているうちに、美しい青空が出て、日が差してくる。かと思っているう
ちにザーッと白く雨が降り出す。こういう現象(降雨)は時に「通り雨」と呼ばれますよね。
なぜ「通り雨」と呼ぶようになたんでしょうか。
主たる解説は:「雨が通ってゆくことを意味する」。で、皆さんご存じの通りです。
荒野に立っているとき、雨の降っているところは、目で確認できます。
その領域が、雨雲につれて移動してゆくさまはこれを表現しているのかも。
ですが、突然、「ざー」っときて、突然「ぱたっ」とやんでしまう場合が多いのです。
とてもではありませんが、「通っていく」感じはしません。
ここでの説は、今後万葉集や古事記などの原文での検証が必要なのですが、あえて紹介しましょ
う。
 その前に、「とおりあめ」は歴史的かなづかいでは「とほりあめ」と表記するとしますが、
ここでの仮説は「とふりあめ」が原点であるとします
「とふりあめ」は「と」+「ふる」+「あめ」と言う要素よりなっていると考えられます。
  「と」は「とき」の「と」で、「一時(いっとき)」を意味します。
「ふる」は雨が地面を一面に濡らすことを意味します。参照:
「あめ」は「あめ」です。参照:
と言う事で、「いっとき降る雨」が「通り雨」の原義と考えられる。
 
如何でしょう、文献参照学では出てこない結論ですが、日本語の原点は自然観察により
生まれた表現なんではないでしょうか。
参照:「とおる<とほる>(通る)」の原義。
「と」は行き来を妨げるもの。「戸」の意味がそれを示している。
「・・ほる」は「・・を無にする、効力をなくす、空にする」ことを意味します。
由来は解明中ですが、「火(ほ)る」によると思われます。火中に物を入
れた時、影も形もなくなる、消失することから来たと考えられます。
合わせて、「とおる<とほる。(通る)」は「行き来を妨げるものを無にする」こと
を意味することになり、「自由往来」と言う事になります。
古語辞典では「つきぬける」こととしています。
 
以上
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