日本語の

                不思議な言い回しのホントの意味

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17)幼い子
「おさないこ(幼い子)」と云うのはまだまだ無邪気な、元気はつらつの子のことかな。
これも、何の疑問も持たずに用いている言葉だが、「おさない」とは「おさ」が「ない」という
事かも知らんなと考えたとたんに、「もともとはどういう意味なんだったのか」と考えちゃう。
実は「お<を>」と云うのは現代の言葉でもたくさん使われている。
 ちょっと古い言葉だけど、村長さんは「むらお<むらを>(村長)」と云われていた。
「むらをおさめるひと」のことだ。「おさる<をむ>(治める)」というのも同じ意味だ。
「さ」と云うのは、「さる(悟)」、「さる(冴える)」などに使われているように、体系的、
合理的な知識、知見を意味している。「さぐる<ぐ>(探る)」というのは「どうなっている
んだろう?」って、いろいろ観察し、分析することだが、ま、「根」は同じだ。
したがって「お<を>(長)」はその道、分野で知識や識見に抜きんでていることを意味す
る。「を」については「16)お日様」の項で解説してある。
ということで、「おさない<をさない>」と云うのは「(まだまだ)物事を判断したり考える識見(さ)
が無い」と云う意味だという事になる。
 
 これだけじゃつまらない。実は日本語の言葉には語尾に「なし」とか「ない」というのが
多数ある。解説は別途と云う事にするけど、君たちも推定してみてくれない?
いなし:相撲の一手。相手の勢い(い)を受け止めないで、体を逃がして裁く手。
少なし:「すく」余地がないこと。
きたなし:元は「けたなし」。「けた」は「清く、正しい心つもり」
かなし:「か」は「かんがえる」の「か」。
けなし:「け」を無くすこと。あいての気持ち、やる気をなくすこと。
むなし:なにも生まれないこと。「む」は「産む」の「む」
たなし(田無):高い所(た)が無い、平坦な場所。西東京市在。
と云う事になる。
 なお、「なし」には「成す」と云う意味もある。混同されている例が多い。
はなし(話)
みなす(見做す)、
みなしがわ(見做し川):天の川
けなしやま(毛無山):木がうっそうと繁茂する山。毛成山
 
などなど。
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