日本語の

                不思議な言い回しのホントの意味

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18)でかい(大かい)
日頃、「でかい」と云う言葉を使っているでしょ。「大きい」と云う意味で。
どでかい」なんて言葉も使うでしょ。意味はわかってるんだけど、どうしてそういうのか。
つまらない疑問のようだけど、日本語のもともとの意味を考えるとき、非常に重要なことを意味し
ているので、少しだけど説明しましょう。
実は、これってのは純粋の日本語ではなくて、もともとの日本語の一部を外国語で置き換えた
外国語借用造語」なんだ。日本では、外国語を使う事が一種の「知的優位性誇示」と思ってる
階層の人によりたくさん作られている。もともとの日本語がなくて、外国の文物を紹介する場合は
外国語を使うのは当然だ。でも、日本語があっても、外国語を使いたがる癖がある。
結論を云うと、もともとの日本語では、非常に大きいことを「いい<かし>」という。
現在でも地方に行けば、「いかい椎の木」とか、「いかい火の玉」などと云う表現を用いる。
「いか(ゐか)」と云うのには漢字表記はない。漢語の導入によりほぼ死語になっている。
原義はなにか。言葉の要素の意味を解説すると、
」は大地の事である。「ゐる(居る)」や「ゐけ(池)」などはその名残である。
」は、構造体を意味する。日常的には「からだ(身体)」や「つか(塚)」や「ゆか(床)」
などと用いている。
総合して、「ゐか」は地球を意味することになる。原日本人は、この大きさをなぞらえて、
極めて大きいことを「いかいゐかし>」と表現したんだよ。
うーん、そこでだ、何でも漢字で表記しないとおさまらない連中はこの「いか」に「」と云う漢
字を当てた。意味を考えると妥当な表現だろう。漢字を当てると「かい」となる。さらにだ、
日本人は「大」を漢字読みの「でい」とはなかなか読んでくれない。上に立つ人を「大君」というの
が一般になると、「おお(おほ)」と読むようになった。(この意味はまたまた「意味深」、別途解説し
よう)と云う事でだ、「いかい」→「でかい」→「おおきい」と変化したというわけ。
自国語を改ざんしてまで外国語を重視するってのはなんか、自己否定的で、さみしい気分にさせな
い?でも、こんなのはゴシャマンとあるんだよ。日本語のホントの意味を知ろうとする場合、この点
をよく注意して、引っかからないようにしようぜ。
 参考に、その他の改ざん日本語を紹介すると
「し(死ぬ)」
「死」は漢語の読みそのまんま。「ぬ」は?
ホントの日本語は「ぬ」。「」は「いき(息、生)」のこと。「」は「ない」を意味する。
「しら、ぞんぜ」などと用いる。両方を合わせて、「息がない」こと。現在でも、「じち
ゃまがん(ぬ)でしうた」などと用いられている。
この言葉に「い」に漢字「死」をあて、「死ぬ」とした「漢字借用造語」。いわゆる当て字。
参考の参考に、「し」は「死」を連想させるという暇人の思いつきにより、日本語では「し」言葉を
忌避し、「い」と置き換えている例が多数ある。落語のテーマに「し」と云ったら負け、と云うのが
あるが、ま、「ダジャレ」日本語文化の最たるもの。
例を挙げると、
  いね(稲):もともとは「ね」。「湿地(し)に生えるもの」の意。「しね」じゃ漢語「死ね」を連想
         させるので「いね」と置き換えたもの。
          湿地には作らないものは「うるし(うるち)」。または「おかぼ<をかほ>(陸稲)」
         うん?じゃ、(しね)は日本語だ。とすると、日本固有のものと云う事だ。
         中国から来たという説は間違いだね。(遺伝子解析によるとインドネシア系とのこと)
      参考の参考の参考に。
寿司」は「すっぱくなった(す)(し)」のこと。自然発酵飯。「鮒ずし」が
代表的。「押しずし」が基本。
  「すし」と云ったら「にぎりずし」と思っている向きが多いが、「にぎりずし」は
江戸時代に発明された土方(どかた)対応のファストフード。
 江戸前」は「江戸」の直前の海(江戸前)で取れた魚(鮮度が高いことを意味する)
を用いた「寿司」。マグロやサンマなど外洋ものは論外。カツオは「漬け」以外鮮度
が落ちて食えたものではなかった。現在、地方に行くと「江戸前寿司」と云う看板を
よく見かけるけど、要するに「鮮度の低いネタを用いている」という事なのかしら?
 
し(葦):もともとの呼びは「し」。「湿地(し)を覆う(あ)もの」の意。漢語「悪し」を連想させるので
      「よし(良し)」と命名したごまかし語。
り、ふり、さんん、よん、ごん、・・・・。
      なぜか、未解明だが、三人を超えると漢語の勘定語を用いる。今後の検討課題。
      でもー、「四人」は「よにん」と唱える。漢語読みなら「しん」だよ。ね?
これも日本語のごまかしの実例。どこがごまかしかわかる?
 
おっとと、「どでかい」の「」ってのは何だ?説明を忘れるところだった。
この項のおしまいに説明しようか。日本語の展開の一つの特徴だ。でも、分かるとむなしくなる。
まずは説明。
 明治の時代に、日本は今のロシアと戦争を持った。いわゆる「日露戦争」だ。幸か不幸か、日本が
った。その時のお祝いで、隅田川には「勝鬨橋」なる橋ができている。(この橋も、よく見ると面白
い。今じゃ使われない技術が多用されている。「技術大国日本」など唱えるけど、学校の見学コース
には入っていない。)その戦争の際に、ロシア国には「ドラゴン」と云う名前の軍艦(日本ではなぜ
か自衛艦と呼ぶ。日本は建前主義なので名前を変えてごまかしているが、軍艦のこと)があった。
当時の日本としては、並はずれた大きさの軍艦であった。それで、並はずれた大きさや、性能を持つ
ものを「ドラゴン号」を超える大きいものという意味で「超ド」と呼ぶようになった。
 さらに、この「超」を省略し、「なみはずれた」ことを表現するに、語頭にを付ける表現が流行
ったというわけ。「どでかい」もその一つ。「どあほ」、「どんじり」、・・・・・。ここらでやめとこ。

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