日本語の
不思議な言い回しのホント意味 |
||
コンテンツ左 |
22)おつなあじ<をつなあじ>(乙な味)
なかなか味わえない良い味のお料理を食べた時に「なかなか乙な味ですねー」と感想を云う。しかしだ
「甲乙つけがたし」と云う時、「おつ(乙)」は一段程度が低いことを意味する。そんなことを考えると、「乙な味」ってのはなんか矛盾を抱えているように思えてくる。どうだろ、君の感想は。
実はね、これも当てた漢字が不適切なために起こった矛盾なのだよ。
言葉の要素の意味を考えると、
「を」は「上位」とか「うえ」とか「すぐれたもの」を意味する。現在では「お」を標準的に用いるが、
同じ意味をもつ。「おひさま<をひさま>(お日様)」の項を読んでください。
「つ」はあまり日常的に用いられていないように見えるけど、「へつのみや(辺津宮)」や「おきつしら
なみ<をきつしらなみ>(沖津白波)」に在る様に、「・・の場所に所在する」ことを意味する。
ということで、一段と高い所に位置づけられることを「をつ」と云うんだ。「乙」ではなくて「甲(高)」
と云う事だ。「上等」ということ。
アクセントに気をつけよう。「おつ<をつ>(落つ)」ではなくて、「おつ<をつ>(逸)」。
|
コンテンツ右 |