日本語の

                不思議な言い回しのホント意味

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37)「赤の他人」
 
こんな言葉、よく耳にするでしょ?でも、なんで赤くなきゃならんのだろ?「白の他人」じゃいかんの
かしら?
言葉ってのはホントの意味を知らなくても、その言葉について、他の人と同じ概念を持っていればしゃ
べれるし、素早い意思の疎通ができる。あまり深く考えては「無口の人」になって、最後は「変人」扱い
になる。
日本語に関する国立の研究所の、いわゆる偉い先生が、日本での外国語、とりわけ英語を間違って
用いているのがあまりに多すぎる事を「問題だ」と真剣に取り上げ、改善策をまとめた。そして彼の
恩師(その道の権威)に訴えた。恩師の先生曰く、「間違っててもそれが言葉だ」と言われたそうだ。
「大英百科事典」と云う百科事典の元の名前は「エンサイクロペデイア グレイト ブリタニカ」。
「英語」と云うのが「イングリッシュ」だとすると「イングランド語」という意味で、ブリタニカを
意味しない。だから、ホントは誤訳。
この百科辞典のタイトルはいわゆる英語の権威者が日本人の「グレイトブリタニカ」という言葉に
対する概念、「大英帝国」を用いて、敢えて誤訳し、日本語化したものなんだ。今じゃ不思議がる人はいない。
みんながあっていると思えば「正当」と云う事なのだが、いいんかねー。
おっとと、話がまたそれてしまった。「赤の他人」に戻ろう。
最初に「たにん(他人)」と云うのは日本語ではなくてそもそもは「漢語」だという事。
か(赤)」は漢語なら「せき」とか「しゃく」と読む。「あか(赤)」は日本語と思ってよいでしょう。
問題はか(赤)」のホントの意味。もちろん、「かのたにん(赤の他人)」の言葉の場合で。
言葉の要素の持つ概念を考えよう。
@「あ」:「あっ、こっ」や「あ」の「あ」と同じで、「手の届かない、遠い所、高い所、さらに、
時間的にはなれている」ことを意味する。他の項でも度々説明してある。
「あ」は基本語彙要素中の語彙要素なので非常に広く展開されている。たとえば、体系的で
はないが頭の中で考えたり、思う事を「あ」で表現する。「あるところに・・」の「ある」は
「さるところに・・」の「さる」に対して、深くは考えないが「思うに・・」の意味をもつ。
A「か」:これも基本語彙要素として多くの言葉に使われている。
たとえば「からだ(身体)」の「か」。自然界に存在する「物」の構造体を意味する。「おな」、
「せな」、「た」、「かか」などの「か」。「かね(金井)」や「が(崖)」の「け」・・。
一方、「疑念を持って考えること」を意味する場合もある。「ふ>(考
える)」や「そんなことあるっけ?」
いろいろ面白いというか「ふーん」という言葉が多数ある。言葉の語彙要素の項に取り上げ
てあるので、時間があったら見ておいて。
ついでに、「神様」という言葉の「み(神)」は動詞「む」の名詞形である。「む」は
「頭の中で考えた(「か」)時に見える(「む」)もの」。創造主ではなく「想像の産物」が原義。
おっとと、また話がそれた。
という事で、
「赤の他人」のか(赤)」の意味は、「考えの及ばない、遠い、縁の薄い」ことだという事になる。
したがって、「親類縁者でもなし、仕事の付き合いもないし、飲み友達でもない」など「関係がない人」
を「赤の他人」という事になる。
いいたかないが、「赤」は当て字。「真っ赤なウソ字」。
どう?
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