日本語の

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48)「(歯)」で「む(噛む)」
 
ごく普通の表現なんだけど、日本の言葉の原点と、言葉の変化がどのように生まれるかを示す一例です。
 
まずは「む(噛む)」の原点。(英語も中国語も日本語と同じ原点の言葉を持っていると思われます。)
む(噛む)」は、日常的には、「ッム」と「」が優勢な言葉となっている。
日常的な行為、行動で「む」はどのようなことを指しているのでしょうか。主としてものを食べるとき
の表現でしょ?
口に入れるだけでは「む」とは言わない。「くちにふくむ」という。
親からは、「よくむんですよ」なんて言われて育った。「む」というのは、こんなこといまさら言う
までもないと思うけど、「(口に入れたものを)下の歯と上の歯の間に挟み、切断、切り離す」行為を云う。
石器時代人になったつもりで、焼き肉をほうばり、肉を「む」。あまりにもうまいんで「っつ、っつ」喰う。えっ?
っむ」っていうのは、「うわ歯」と「した歯」をかみ合わせた時の音「っ」を指していることに気
が付く。英語では「Cut(カッ)」、漢語では「咬(こ)」。
 
うんじゃ、「は(歯)」は何だろ。ヒントは万葉集歌の「うりはめ(食め)ば、わが子面ほゆ・・」にあ
る。喰いもんをうわ歯とした歯で噛んで切断し、ほうばることを「はむ」と云う。
もうひとつ。自分の愛する息子、娘に向かって、「よくかむ」を説明するとき、君ならどう説明する?
うわ歯とした歯を合わせると「かっ」と云う音がする。
口をあけて、歯を指さしながら、「かっむ」と云おうとする。ところがだ、「はっむ」という発音になっ
ちゃう。自分でやってみて。すぐわかる。
説明されている、娘、息子側からは
「はっはー、親が示しているのは「は(歯)」と云うんだなー」と理解される。
万葉集歌で「かむ」を「はむ」としている理由も即納得できる。
 
「かむ」の「か」と「は(歯)はこんないきさつ(由来)で自然発生したものなんです。
山上憶良さん、どうでしょう?よろしければメイルください。
 
 
 
以上
 
 
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