日本語の

                不思議な言い回しのホント意味

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58)あきさ(秋雨)
夏も終わり、秋雨の時期になりました。そこで、本稿。
め(雨)」の由来については「1−1)不思議な言い回しのホントの意味」の中の「 10)雨水と
雨」に載せてありますので、そちらも見てください。
ここでは「あきさ(秋雨)」の「さ」と云うのは何のことだろうと思って考察した結果を紹介します。
当然、「め(雨)」と云う言葉との違いについても考えねばなりません。「め」も「さ」も同じ漢字を
充てているのもおもしろいですねー。当てた人の気持ちを考えると「あめ」も「さめ」も同じことなので
しょうね。「同じ事なら同じ言葉を使えば良いのにねー」と云うのが出発点
まずは、「さ」を使う言葉を思い出してみましょう。ずいぶんと沢山あるもんだ。
@はるさ(春雨):歌舞伎のセリフ「春雨じゃー、濡れて帰えろかー・・・」
Aこさ(小雨):
Bひさ(氷雨)
Cむらさ(村雨)、
Dきりさ(霧雨)、
同じ由来かもしれない言葉として
Eさ(五月雨)
実は、この「さめ」と云うのは、雨が降る時に、草木や建物の屋根、地面に当たる音「さー」もしくは
「ざー」と云う音を模した擬音語なのです。「さー」と云う音を生む「む」に由来すると考えられます。
ちなみに、水(液体)が流動するときには「さー」。「ザー」と云う音を出すために水に関連した言葉に
は沢山認められる語彙要素です。例をあげるなら「さざなみ」、かわの「せ」などです。
擬音語ですから、世界中に共通した表現があります。すべてを知っているわけではありませんが、
英語の「Shower」、
漢語では「驟雨」
が「さめ」に相当する言葉です。
結論から言うと、
め」はその発祥を幾何学的な特性で表現した言葉。「たかいところ(あ)」で「うまれる(む)」。
「さ」はその事象を擬音的に表現した言葉。
「さー」と音を「生む、生ずる(む)」→「さむ」→名詞形「さめ」
当然ですが、「さ」の方が言葉の原点に近い古い表現かと思われます。
追記:魚の名前の「さめ(鮫)」の由来は別途ご紹介しましょう。まだ研究中なので、待って下さい。
以上。
 注記:「あめ(雨)」は「あ+む(天産)もの」のこと。「さむ」の方が言語上は古いとおもわれる。

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