日本語の

                不思議な言い回しのホント意味 

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60)おもしろい<おもしろし>(面白い)
「おもしろい(面白い)」ってのはどういうことなんだろ。
宛てた漢字から言うと「顔面蒼白」ということなんだがね。
似た言葉には「おかしい<おかし>(可笑しい)」というのがあるけど、違いはなんじゃろ。
こういうこと考えるってのは「おもしろい」のか「おかしい」のか?
実は、この言葉と充てた漢字には非常に意味深長なことが隠されているんだ。ここが面白い。
ところで、君はどういう時に「おもしろいねー」と言うだろうか。
「この方の解説は非常に面白い」。
「シャーロックホームズの探偵談は非常に面白いよ」なんて使う。
「町の花屋さんで面白い花をうってたよ」なんてのもある。
これらの用例から言うと、
「自分じゃ知らなかった、はじめて接する、お話、説、もの、こと」を「面白い」と表現している
ことが分かる。
では、どうしてそう表現されるようになったのだろうか?
「面白い」は「おも」と「しろい<しろし>(白い)」の部分より成り立っている。
まずは「おも」の意味である。
「おも」は日常的にさまざまな言葉に取り入れられている。
おもう<おもふ>(思う)
おもいで<おもひで>(思い出)
おもかげ
おもて
ここで、いつも出てくる、語彙要素の意味の検討をやってみよう。
「お」は「う」や「を」などとともに、上位、上方、優位な状況を意味する。
尊敬するときには「お」を付けるなんて教わったでしょう。
お父さん、おひさま(お日様)、おこごと(お小言)・・・。
「も」のここでの意味は、め(目)や視覚、視認を意味する。「ま」や「め」の音変化したもの
かと思われます。「もの(物)」というのも「めにする」を意味します。
「おもて(表、面)をみてごらん」というのは「まっすぐ目(も)の前(お)に視線を落とすこと」
ですよね。
「おもう<おもふ>(思う)」は「目線(も)を上のほう(お)にやる(ふ)」ことだろうと云う事に
なる。
現代での言葉の使い方からその意味を考えると、
おもう<おもふ>(思う)は「あるもの、ことを具体的な像として想像する」ことでしょう。
「彼女のことを今どうしているだろうか思う」という風に表現する。
さらに展開されて、「おもう<おもふ>(思う)」はいろいろ気を配ることを意味するようになってい
る。
結論を言うと「頭の中に状況、事象、物事を描くことが おもう<おもふ>(思う)こと」なのです。
参考に「考える」は疑念を持っていろいろ頭を使うことです。
皆さん、自分で「おもう<おもふ>(思う)」というとき、どんな事をしているか考えてみてください。
 
うんじゃ、「しろい<しろし>(白い)」は何を意味するのか?
実はこれについては、ずっと以前に、このコラムで解説済み。
答えは、「しろきづくり(白木作り)の神社」の「しろき」にある。白木というのは無垢のまんま木の
を意味するように、色にも染めず、作りたての木材を言う。素人(白人)というのも職業経験の無い
人のこと。そのいわれは、そのコラム「13)白木造りと素人」や「52)しろ(城)」に解説してあります。
見てください。
 
ということで
「おもしろい(面白い)」は「今までに見たことない、聞いたこともない、はじめて接すること」を
表現しているのです。

    面白かったですか?

  以上

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