日本語の

                不思議な言い回しのホント意味 

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79)けはい(気配)
「気配」は漢字で表示されている。読みも「漢語風」であるので漢語かと考えていたが、その道の解説
によると、「気配」の漢語相当の語は、次のよう。「迹象」(じいせき、jisekyi4
 
これで安心した。日本語だとするとそのいわれは次のように推察される。
「け」:いろいろの意味を持つ語彙要素である。
その一つは、
「け(毛)」に在る様に、構造体の表面に付帯し、垂直方向に伸びたもの。動物の「毛」や
地球を覆う「毛、樹、草木(くさき)」。展開されて、漂う毛、「げ(湯気)」などに成っていま
す。「げ(影)」も物についている「け」を意味します。
そのもひとつは
非物質的なもので、森羅万象のそれぞれ付帯する、行動とか、他に対する影響力を醸し出す
根源的なものを「け」が在るという思想から生まれたものが在ります。具体的なものではなく、
哲学的なものなんです。英語でも同じ思想が在り、[spirit]と云われます。
由来は未解明ですが、似たような表現に、疑念を持って考えることを意味する、「・・か」
と云うのが在ります。「そんなことあるっけ?」の「か」がそれです。
「か」も「け」も頭の中で考えた事なのです。多分同じ由来なのでしょう。
ついでながら、「わる」の「か」も同じ意味で、共通、共有を意味する「わ」と合わさって、
「わる」は「同じ考えに在る」事なのです。「同意する」事ではありません。
この「け」は日常的に色々使われています。
「けだい<けだし>(気高い)」
「けたし」:考えが崇高でない。
ち」:考えが小さい。
「ものの」:ものにまつわる精神的支配主。
etc
次に、「は」。
「は<は>」は「う<ふ>」で、「は(表面)」に「ふ(付帯する、まといつく)」と云う事。
参考:「ふ」は現代語では「ふりをする」に残っている。
「ふた(蓋)」も同じ。上に在るもの。
あわせて、「気配」:「け」が「ただよう<ただよふ>」ことを意味することになる。
 
ご参考:気象、気候の移りゆくさまを表現する言葉として、
1)秋の気配
2)忍び寄る
3)すっかり秋めく
4)秋深し
などが在ります。
 
このほか、現代においてはあまり使われませんが、次の表現があります。
5)あきさりて、かどたのいなば、ふくかぜの・・
この場合の「る」は「去る」ではなく、「きっちりと認識出来るさま」を表現する言葉
す。明らかになった状況を意味します。
「さ」は現代語では「さとる(悟る)」や「然るところ」、「さすれば」など非常に明確な
状況を「さ」で表現しているのに表れています。
 
以上
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