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日本語の 不思議な言い回しのホントの意味
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８）いたれりつくせり（至れり尽くせり）
ひとさまにお世話になり、細かいところまで気を使っていただき、申し分のない扱いを受けた
時に、「いたれりつくせりのおもてなし、お礼の申し上げようもございません」と言う。
「うーん、何の不思議もない」と思う人と、「うーん、そうなんだけど、主語がないねー」という人
が居る。「何がどこに至るのだや？」って理屈を言う人も出てくる。この「？」が進歩の原動力なんだ。
英語でいやー「Good Question !」なんだけど、日本じゃ「馬鹿言ってないで、よく覚えんの ！」
というのが普通の反応なんだ。君はどっち派なんだろ。
ほんとはね、ここでもそうなんだけど、当てた漢字が不適切なために元の意味が分かんなくなってる。
「広辞苑」みたって、「こういうことなの！」としか書いてない。
「ぶつぶつ言ってないで、何を言いたいのか、早く説明せい！」？はいはい。
「いたれり」は「いたる」が基になってる。まずこれを理解せにゃー、先がない。
結論から言うと、
１）「い」というのは重要な生活上の語彙要素で次のような意味をもつ。「ゆめまくら」の項参照方。
�＼弧審萋亜 ［磧Гい�する＜いく＞（息く）、いきる＜いく＞（活く）
��活力、意欲 例：いさましい＜いさまし＞（勇まし）
��心意気、心情 例：いう＜いふ＞（言う）、いも（伊母）
２）「たる」というのは、これも重要な生活上の語彙要素なんだ。
ある場所を占める、ある状態にあることを意味する。
「すたれる＜すたる＞（廃る）」：（考えが）薄れる状況。
「したたる」：下の場所を占める状況。
ｅｔｃ．
あわせて、「いたれり」というのは、ようするに、「こころ、配慮が行き届く」こと。
「つくせり」はどういうことだ！？
これは、現在用いているまんまの意味と思ってよい。「目的、目標に向け最大限の努力をする」ことになる。
「つくす」は「つくる」と同根。ここでは、「手を尽くす」こと。
以上、あわせて、
「いたれりつくせり」は「こころがこもった、最大限のおもてなし（行為）」を意味する。
何も新しいことはない？
上に書いた解説でわかるように、この文章の主語は「い」だということが肝心の点だ。
追記：
ここに述べた「い」は非常に広範に用いられているんだけど、原意を分析しないまんまで、
「強調を意味する」なんてごまかしの解説が横行している。
おおむね、上に書いた「い」の意味で使われているので、再読し、参考にしてください。
それから、新かなづかいでは「い」と表記しているもののうち、かっては「ゐ」と表記していた言葉が
多数ある。多くの場合、地球ないし地殻構造にかかわるものを意味するように思えます。この「ゐ」と
「い」は別のものです。そのうち解説に追加します。
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